はじめにこの度の東日本大震災で犠牲になられたかたに深い哀悼の意を表します。また現在不自由な生活を余儀なくされておられる被災地の皆さまのお気持ちに添うと共に、原発を始め被災地の復旧・復興に尽力しておられる方に心から敬意と感謝を表します。
第12回日本サイコセラピー学会は3月26-27日開催の予定で準備を進めておりましたが、直前に起きたこの震災のために延期となりました。関係者に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。本プログラムにありますように本学会はあらためて6月4日から5日の2日間、帝京大学本部臨床大講堂において開催されることになりました。
しかしながら開催までの期間が充分でなかったことから、予定しておりましたシンポジウムは演者のご都合がつかず中止のやむなきに至りました。一般演題はほとんどがご発表可能ということで、一般演題中心とした本学会の特徴が生かされ、活発な討論が交わされることを期待しております。プログラムの編成上セッション間に多少つながりのない面も見られますが、発表日時のご希望を優先したためですので、この点につきましてはご容赦ならびにご理解をお願いします。
特別講演には晴和病院松浪克文院長による「一般精神療法と精神科医の思考法」と題した、また教育講演には帝京平成大学中谷三保子教授による「チベットの心とサイコセラピー」と題した、いずれも魅力的な講演を用意しております。
3月石神井川の桜が美しい時期に開催される予定でしたが、新たな開催時期もまた新緑のまぶしい時期です。この学術集会が参加者にとって実り多いものとなることを祈るとともに、ひととき2階のホワイエから石神井川の新緑を楽しめる機会ともなることを願っております。再度全国の多数の皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
第12回日本サイコセラピー学会大会会長
南光進一郎
(帝京大学医学部精神神経科 主任教授)